料理でいちばん楽しいこと

 仕事中、今日はなんだか憂鬱だった。苦手な先輩からの引き継ぎがあり、その不明瞭な指示にイライラしたのもあるし、単純に頭が痛かったのもあると思う。どこかで飲んで帰ろうかとも思ったけど、会いたい友達がつかまらなかったので諦めた。

 でも、今、私はとっても機嫌がいい。天ぷらを揚げたのだ。それも人生ではじめて!

 今まで、揚げ物は油の処理とか火事の恐怖(私は大ドジ野郎なのでいつかやらかす気がしてならない)が勝って挑戦してこなかったのだけれど、先日フライヤーを導入し、今日はそれを始めて使ったのだった。少なくとも火事の恐怖からは逃れることができたので、油の処理は気合で乗り切ることにした。

 レシピに「衣は混ぜすぎないで」と書いてあったので、お菓子を作るときみたくさっくり混ぜたら、混ぜなさすぎたのか かき揚げの衣みたいになってしまった。でも全然いい。はじめて作る手間のかかる料理を真剣に作り、そこで小さな失敗をするなんて、料理の中でいちばん楽しいことだ。この頃はそういうことが全然なかったからすごくうれしかった。生活における冒険って感じ。一人で暮らし始めた頃、成功も失敗も、あらゆる生活の営みを楽しみまくっていたことを思い出した。

 にんじん、かぼちゃ、なす、れんこん、大葉、たけのこ、小エビと材料を揃えて、それを切ったり何やりして、ちょっとずつバットに並べていくのも楽しかった。作りすぎないように気をつけながら作ったけど、結局3食分くらいにはなってしまった。明日はうどんに乗せて食べようと思う。

 

あーー、生活って最高だな!

そういえば私の趣味は生活なんだった。今年は初心にかえって、生活の冒険をたくさんしよう。