2022-01-01から1年間の記事一覧

ティーポットにコットンを

不注意で、ガラスのティーポットを割ってしまった。ティーポットを落としたのではない。別の食器を洗っているときに手を滑らせてしまって、その丈夫な食器が、シンクの中のティーポットに直撃したのだ。(丈夫な食器は、それはそれは丈夫だから、ティーポッ…

土曜日、朝、欠けたケーキ皿

土曜日、朝。 恋人と別れたあと、簡単に部屋を片付けた カーテンからは、別れ話をしたときに喫った煙草の匂いがしていた 窓を開けたまま話していたから、もしかすると隣人に聞かれたかもしれない 表は晴れていて、青い空が高かった 私は気分がよくなって、フ…

見知らぬ街の朝はいい

昨夜は飲みすぎて、友達の家に泊めてもらった。女の家にはすべてがあり(前髪を留めておくピンも、毛羽立たないコットンも、ウォータープルーフのマスカラがしっかり落ちるメイクリムーバーも、すべて!)、本当に助かった。 言われるがままに水を飲み、借り…

アンネの木

Googleがアンネの日記になっていた。 高校に入学したばかりの頃、入学式の1日前に、プレ入学みたいな1日があった。招集されたのは私を含めた6〜7人くらいで、どうやら中学で不登校気味だったメンバーが集められたらしかった。無口な女の子(そのあとすぐ来な…

料理でいちばん楽しいこと

仕事中、今日はなんだか憂鬱だった。苦手な先輩からの引き継ぎがあり、その不明瞭な指示にイライラしたのもあるし、単純に頭が痛かったのもあると思う。どこかで飲んで帰ろうかとも思ったけど、会いたい友達がつかまらなかったので諦めた。 でも、今、私はと…

私たち、およびショーシャンク

このあいだ、久しぶりに幼馴染と会った。私たちは2歳から15歳まで同じ場所に通っていたから、もう随分長い付き合いになるわけだけれど、自分達が幼馴染だという認識を持ったのはここ数年のことだ。それって大人になってからの呼び名だから。 ある時から、私…

正しい生活の営み

「風呂は命の洗濯よ!」 こないだはじめてエヴァを見てからというもの、お風呂に入るたびにこのフレーズが浮かぶ。ミサトさんは本当に素敵な大人だと思う。あんな重責を抱えながら、それでも好きなメーカーのビールをストックしたりして、自分らしく生活を営…

眠れないアル!

GWが終わってしまった。私はというと、明日から出社が始まるというのに依然として眠れない。自分の脳が人より多動だということに気がつき始めた(というか、他の人たちは私よりも落ち着いているということを知った)のはここ1年くらいのことだ。加えて、私は…

私の住所を知っている人

贈り物をしたいからと、友人に住所を聞かれた。「この間はありがとう。贈り物をしたいから、差し支えなければ住所を教えてもらえない?」まるで大人みたいな、いや彼は立派な大人なのだけれど、サラッとした爽やかな文面だった。彼の歳の重ね方を、心の持ち…