積読があるから死ねない

しにそうだ。なにも頑張っていないのに。なにかを擦り切れるほど頑張った人だけがしにそうだと呟いていいのだと、私はどこかで思っているのだろうか。最低だ。そんなことないよって他人になら言えるだろう。言えるくせに、自分には思えないなんて。でも結局それって正解っぽいから言っているだけであって、心の底にある実感では全く別のこと思ってんじゃないの?なんてまた自分に意地悪なことを考えてしまう。昨日帰宅してから思考がずっとこんな調子で、何をしていても頭の裏で自分が自分を責めていて、勝手に涙が出てくる。泣いている自分にも腹が立って、そのことにまた、泣いている側面の感情が反応して泣いてしまう。よくない心の動きなのはわかっている。どこがどうよくないのかもたぶん説明できる。でも説明できたってさして意味はないのだ。私はどうしてしまったんだ。

 

でも、読んでいない本がたくさんあるからまだ死ねない。明後日にはずっと読みたかった短編集が届く。欲しかった漫画の全巻セットも。この間見つけた美しいエッセイはまだ買えていないし、一昨日買った小説もまだ読み終わっていない。好きな作家の未読の本も、幸福なことにまだまだある。まだ死ねない。今日の日記は、まだ死ねないと書くためだけに書き始めたようなところがあると思う。書いていて思ったけど、なんだかんだ言って私の逃げ場は本の中にしかない。現実の私は、せめて本の中に逃げることのできる体力くらいは保証できるように、そこだけは守れるように、動けたらいいなと思う。